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東中野で最近辛い頭痛を何とかしたいと思っている方|いたや内科クリニック
2024.05.14
頭痛は多くの人に発症する可能性のある身近な症状の一つです。身近であるにもかかわらず、その原因や対処方法を詳しく理解していない人もいることでしょう。この記事では頭痛で悩んでいる方、詳しく知りたい方に向けて様々な方向から頭痛を解説していきます。
東中野で最近辛い頭痛を何とかしたいと思っている方|頭痛とストレスの関係性
東中野で最近辛い頭痛を何とかしたいと思っている方|片頭痛に関する3つの説
東中野で最近辛い頭痛を何とかしたいと思っている方|日常生活における頭痛のリスク因子
東中野で最近辛い頭痛を何とかしたいと思っている方|治療薬の副作用による頭痛
東中野で最近辛い頭痛を何とかしたいと思っている方|まとめ
東中野で最近辛い頭痛を何とかしたいと思っている方|はじめに
頭痛は日本人に限らず、世界中の多くの人々の悩みのタネとなっている問題の一つです。
大きな疾患があるわけではなく基本的には健康という人の中にも、月の半分以上は頭痛を感じているという場合も少なくありません。
このような慢性的な頭痛は「慢性連日性頭痛(CDH:chronic daily headache)」と呼ばれ深刻な問題とされているため、今も研究が進められています。
症状が重かったり頻繁であったりすると日常生活や仕事にも支障が出るため、花粉症と同様に経済損失に繋がる可能性も否定できない状況です。
そのため、早いうちに適切な対処をして改善することが望まれます。
この記事では、様々な論文より頭痛を多角的に学び、適切な予防・治療ができる方法について考えていきます。
頭痛をすぐにでも治したいと思っている方だけではなく、詳しく理解したいと思っている方もぜひご覧ください。
なお多少込み入った内容も含まれるため、頭痛持ちの方は頭痛の症状がない時に読むことをおすすめします。
こちらに自分の頭痛タイプを診断できるチェックリストが掲載されていたので気になる方はチェックしてみてください。
東中野で最近辛い頭痛を何とかしたいと思っている方|頭痛とストレスの関係性
CDH(慢性連日性頭痛)の発症には神経症傾向やストレス、薬物乱用、高血圧などの要因が関与していますが、特にストレスとの結び付きは強いです。
頭痛の中でも片頭痛や緊張型頭痛は慢性化してCDHに繋がるケースが多いですが、この片頭痛は特に社会に出て働き盛りとなる20代、30代の女性に多く見られる傾向があります。
これは対人関係や職場環境からくるストレスや、睡眠の乱れなどが影響している可能性があるためです。
また、近年では15歳未満の子供にも慢性片頭痛が増加しているという調査結果もあります。
15歳未満での要因としてはストレスの他、スマホ依存や睡眠障害といった生活習慣の変容、重い荷物を背負うことによる頸背筋筋膜痛の発生による慢性化などが挙げられます。
片頭痛(M:migraine)
遺伝的要素が強く関与することが明らかになっており、血管壁のサイトカインレセプターの病理が片頭痛の生物学的背景素因である可能性が示唆されています。
慢性頭痛の診療ガイドラインでは、片頭痛は遺伝性素因が強いこと、発作的な発症と寛解が確認できること、脳幹三叉神経核が関係すること、末梢から中枢への伝達経路が確認できることなどが事実として挙げられています。
なお片頭痛は間欠発作性頭痛であり、一般的にトリプタン系薬剤などが効果的な治療であることがすでに確立されています。
しかしストレスを背景に持つ患者場合においては薬物治療だけで十分ではないどころか、薬物使用過多が却って痛みの増強、慢性化に寄与することさえあると言われています。
そのため心身医学的アプローチも重要です。
緊張型頭痛(TTH:tension‒type headache)
一次性頭痛の中で最も頻度が多いとされますが、頭全体が重苦しい感じや両こめかみの締めつけ感など、言葉に表し難い症状が引き起こされます。
またその原因は明確ではありませんが、肩こりや精神的ストレスが関係していると言われています。
かつて国際頭痛分類では精神的ストレスなどの心理的要因が強いと考えられていましたが、科学的根拠が不十分との指摘があり、精神的ストレス要因は緊張型頭痛の病態生理から除外されました。
現在は、独立した精神疾患である「共存症」としての頭痛として位置づけられています。
さらに緊張型頭痛に関しては、強い感情の過負荷状態や、頸部外傷、頸筋炎、作業関連筋痛といった症状による末梢からの二次性病態の刺激、睡眠障害などが要因になるという報告結果も挙がっています。
睡眠障害に関しては中枢性感作をきたし、慢性化に繋がる可能性もあります。
緊張型頭痛の病態は時間の経過とともに変化し、身体的な要素や精神的要素が絡み合い、症状が複雑化していくという状況です。
ストレス耐性について
片頭痛や緊張型頭痛と関係の深いストレスですが、どの程度で頭痛が増悪慢性化するかはストレス耐性が判断材料になるとされています。
ストレス耐性とは、個人がストレスに対処する能力や耐性のことを指します。
例えばストレスを受けた場合、うつ、不安、神経症などの性格傾向があると、痛み行動が慢性化しやすくなります。
これはストレス耐性が低下した状態と表現されます。
また、合理的な判断力の基礎となる合理的認知が必要であり、認知機能の低下があると身体感覚を合理的に処理できず、不安や怒りを引き起こす可能性があります。
そのため、慢性頭痛の原因を探る際には、性格傾向だけでなく認知機能の面も考慮する必要があると言えます。
PTSD
PTSDの症状である外傷記憶の侵入と過覚醒も慢性頭痛にも生じ、日常生活活動(ADL)の低下と関連しています。
一部の慢性頭痛患者は、もともとストレス耐性が低く、恐怖を抱きやすい性格傾向から、強い頭痛の恐怖体験により睡眠障害を引き起こし、抑うつ状態とともに痛みを訴えることがあります。
このことによる睡眠障害においては、自己安全感の回復を目的とした精神療法や、REM睡眠時の悪夢を抑えるための治療が必要とされます。
睡眠障害
生物学的には、ストレスが直接頭痛を慢性化させるのではなく、通常は睡眠障害を介して不安やうつが強まり、痛み行動が慢性化すると言われています。
特に夜間や早朝の慢性頭痛は睡眠障害と深い関連があり、睡眠中の神経伝達物質の調節が頭痛の発生や慢性化に影響します。
睡眠障害が中枢性感作を引き起こし痛覚過敏を増加させることには傍脊柱筋筋膜痛が関係していると見られていていますが、これが多くの頭痛の慢性化に関わります。
また傍脊柱筋筋膜痛症候群の発症には、REM睡眠時の筋弛緩の不足が起因している可能性があります。
睡眠中の深い睡眠の減少や睡眠障害が、筋緊張の持続や中枢性感作を引き起こします。
東中野で最近辛い頭痛を何とかしたいと思っている方|片頭痛に関する3つの説
片頭痛の病態に関する研究は1940年代に血管説が提唱されましたが、後に神経説や三叉神経血管説が提唱されました。
これら3つの説について以下にまとめます。
血管説
片頭痛の発作が血管の収縮と拡張によって引き起こされるという説です。
脳虚血状態という前兆が現れ、その後に脳血管の過剰な拡張が起こり、痛覚感受性神経が刺激されて激しい頭痛が発生します。
セロトニンによる血管収縮作用が片頭痛の原因とされています。
神経説
皮質性拡延性抑制現象(CSD:cortical spreading depression)が頭痛の前兆とされる説です。
CSDは一過性の脳活動の抑制現象であり、頭痛発作の前兆と類似する速度で脳内を広がっていきます。
この説では血管の一時的な収縮ではなく、神経細胞の活動変化が片頭痛の原因であるとされています。
ただし、この説で全ての片頭痛の病態を説明することは不可能とされています。
三叉神経血管説
顔の感覚を脳に伝える末梢神経の一つである三叉神経終末が興奮し、血管や神経原性炎症が引き起こされることで頭痛を発症するという説です。
カルシウム遺伝子関連ペプチド、サブスタンスPといった神経伝達物質が放出され、血管の拡張や血管透過性の上昇が起こります。
臨床症状に照らし合わせると理解しやすい説ですが、具体的な刺激や前兆の説明に不足があると言われています。
3つの説の関係性
血管説から神経説への移行は、片頭痛のメカニズムに関する理解の変化を示しています。
かつて片頭痛は頭部の血管の異常な拡張によって生じると考えられていました。
しかし片頭痛発作時の脳血流増加は頭痛を感じている時期とは時間的に一致せず、血管説だけでは証明できないと結論づけられました。
それにより片頭痛の原因は、神経側にある可能性が提唱されました。
その後に提唱された三叉神経系の活性化は、現在の有力な理論の1つとされています。
頭蓋内組織での侵害性刺激が三叉神経終末を刺激し、神経ペプチドの放出による局所的な炎症が生じます。
この炎症は血管透過性亢進や血管拡張を引き起こし、持続性の頭痛発作を誘発します。
さらに、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)の放出によって中枢や周辺の感作が引き起こされ、血管拍動が拍動性頭痛を生じます。
これらのメカニズムに基づいて、CGRP受容体拮抗薬やその他の治療法が開発されています。
最近の研究では、片頭痛発作時に頭蓋外アロディニアが発生し、視床の異常な活性化が観察されています。
これは中枢性感作の成立によるもので、片頭痛の痛みが頭蓋外にまで及ぶ現象です。
参考:片頭痛の病態に関する最新の知見
参考:片頭痛の病態生理
東中野で最近辛い頭痛を何とかしたいと思っている方|日常生活における頭痛のリスク因子
慢性片頭痛が睡眠の質に及ぼす影響を明らかにすることを目的として片頭痛患者によく見られる睡眠障害を調査したところ、睡眠の質と片頭痛の慢性化との間に相互の関連があることが示めされました。
高頻度の片頭痛発作を伴う患者では、睡眠の質が低下する可能性があるとされ、睡眠不足と片頭痛の慢性化が相互に関連しているということです。
これらの研究結果から、不適切な疼痛に対するプロセスが睡眠を悪化させ、睡眠の質の低下が片頭痛に悪影響を与える可能性があることが明らかになりました。
片頭痛の悪化による睡眠障害は、生活の質、労働力の低下、経済的負担をも引き起こす可能性があると言えます。
また眼の疲れやドライアイが頭痛の原因となることもあります。
眼の異常が肩こりや疲労を引き起こし、その心身のストレスから片頭痛や緊張型頭痛になるとされています。
近年はパソコンやスマートフォンといったデジタル機器の画面を見る時間が非常に長くなっていますが、これによって「VDT症候群」という状態に至ることがあります。
VDT症候群は、眼の疲れや痛み、肩こり、頭痛など全身に及ぶ不調をもたらす病気で、時にはIT眼症と呼ばれることもあります。
病気を防ぐためには作業途中にこまめに休憩をとる、画面との距離をとるなどの対策をおこなうことが効果的です。
他にも、十分な水分を摂取しないことによる脱水症状によっても頭痛の症状が見られることがあります。
脱水症状は高齢になるにつれて発症しやすい状態となりますが、それによって認知機能低下や頻脈、能力低下といった症状を引き起こします。
同様に頭痛になることもありますが、これは水分不足によって血流が減少するためです。
軽度であれば目眩やふらつき、立ちくらみが見られ、中等程度になると頭痛や吐き気が見られるようになります。
さらに悪化すると意識障害や痙攣につながることもあります。
なお高齢者が脱水症状になりやすいのは、喉の渇きに対して鈍感になっていくこと、食事等の摂取量が減少することが原因とされています。
食事に関しては摂取時間が遅れたり、食べなかったりすることで体が低血糖の状態となり、結果として頭痛などの症状が現れることもあります。
低血糖はインスリンや経口糖尿病治療薬の投薬量が過剰であることでも引き起こされるため、糖尿病の治療をしている方は注意が必要です。
高血圧が悪化すると高血圧性脳症を引き起こして意識障害などの症状が見られるようになりますが、この場合にも一つの症状として頭痛が引き起こされることがあります。
アルコールとカフェイン
なんとなく聞いたことがある人も多いかもしれませんが、アルコールやカフェインが頭痛の要因となることがあります。
毎回お酒を飲んだ後に頭痛に悩まされる人もいることでしょう。
アルコール摂取後5~12時間以内に発現し、頭痛は発現後72時間以内に自然消失、「両側性・拍動性・身体的活動により増悪」のいずれかの状態で起こる頭痛は、これまでも「遅発性アルコール誘発性頭痛(DAIH:Delayed Alcohol-induced Headache)」に該当する可能性が高いとされていました。
ただ遅発性アルコール誘発性頭痛に関する研究は進んでおらず、謎が多い頭痛の一つとされていました。
それでも近年になって、スペインの研究グループがDAIHの臨床表現型を明らかにするための大規模な調査を行いました。
その結果DAIHは、両側性で前頭部に痛みが出ることが多く、さらに圧迫感や身体活動による悪化を伴う人が多いということがわかりました。
また頭痛の持続時間は平均6.7時間で、総飲酒量と相関しているという結果も出ました。
カフェインについてはリラックス効果や集中力を高める効果をもたらすものとして認識している人も多いことでしょう。
それらの効果も決して誤りではないのですが、同時に片頭痛の要因となる可能性もあると言われています。
カフェインと頭痛の関係についても、遅発性アルコール誘発性頭痛と同様これまで詳しく研究されたことはありませんでした。
しかしアメリカのAlbany Medical Collegeが、発作性片頭痛成人患者を対象として習慣的なカフェイン摂取と頭痛の頻度、持続時間、強さとの関係を調査しました。
この研究においては、習慣的なカフェイン摂取と頭痛の頻度、持続時間、痛みの強さの間に関連は認められなかったと結論づけられました。
ただし通常のカフェイン摂取量から逸脱した場合、片頭痛発作が引き起こされるかどうかを明らかにするためのさらなる研究が必要と、より掘り下げた研究の必要性も述べられている状況です。
気圧・天気
頭痛を引き起こす原因としては、ストレスや月経、空腹に続いて天気が関連しているとされているものの、明確な関連性が示されていませんでした。
しかしスマートフォンの頭痛専用アプリ「頭痛ーる」の気象予報士メンバーと頭痛専門医の共同研究チームは、天気と頭痛の関係を明らかにするため頭痛記録データを用いた研究を開始しました。
研究ではある1年間の頭痛記録データが使われ、特に片頭痛が強く疑われる人のデータを抽出しました。
また、気象データは気象庁が公表しているデータを使用し、人工知能の1種である時系列クラスタリングという分析手法とAI予測分析ツールを用いられました。
その結果、低気圧、高湿度、降雨などの要素が頭痛と関連していることが明らかになりました。
スマートフォンで利用できるアプリ「頭痛ーる」では頭痛のリスクが高まる時間帯をあらかじめ知ることができる他、実際に頭痛が起こったタイミングを記録できる機能があるため、今後もこれらのデータが解析に使われ、さらに役立つ研究がおこなわれることでしょう。
参考:慢性片頭痛と睡眠の質との関係
参考:頭痛・視力低下を訴え, 脳幹・小脳に広範な異常像を認めた症例
参考:総論 栄養管理における体液状態の評価
参考:「二日酔い頭痛」とは何か?
参考:習慣的なカフェイン摂取と頭痛との関係~プロスペクティブコホート研究
参考:重篤副作用疾患別対応マニュアル
参考:みなさんの記録を活用した研究論文がアメリカ頭痛学会に認められました
東中野で最近辛い頭痛を何とかしたいと思っている方|治療薬の副作用による頭痛
最後に、薬の副作用として頭痛が含まれるものを紹介します。
ニトログリセリン:狭心症の治療薬として使用されます。血管を広げる作用が強いため、頭痛を引き起こす可能性があります。
エストロゲン:ホルモン補充療法や避妊薬に含まれることが多く、副作用として頭痛が起こる場合があります。
バイアグラ(シルデナフィル):勃起不全の治療に使われます。血管拡張の副作用として頭痛が起こる場合があります。
ベータ遮断薬:高血圧や不整脈の治療に使用されます。一部の人に頭痛の症状が現れる場合があります。
コルチコステロイド:抗炎症作用があります。長期使用により副作用として頭痛が起こる場合があります。
一部の抗うつ薬:SRI(セロトニン再取り込み阻害剤)など一部の薬における副作用として頭痛が起こる場合があります。
血圧降下薬:急激な血圧の変動を引き起こすタイプの薬において頭痛を誘発することがあります。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):頭痛治療に用いられることもある薬ですが、頻繁に利用すると逆に頭痛を引き起こす原因になることもあります。これを「薬剤乱用頭痛」と言います。
オピオイド系鎮痛剤:痛みを和らげる効果がありますが、使用を続けると薬剤乱用頭痛を引き起こす可能性があります。
抗癌剤:化学療法薬は多くの副作用を持ち、その中には頭痛も含まれます。
医薬品の副作用による頭痛についてはこちらの記事でも紹介されていました。
東中野で最近辛い頭痛を何とかしたいと思っている方|まとめ
最後にこの記事をまとめます。
- CDH(慢性連日性頭痛)の発症には神経症傾向やストレス、薬物乱用、高血圧などが関与する
- 片頭痛は遺伝的要素が強く関与し、脳幹三叉神経核が関係する
- 片頭痛の病態に関する説は血管説、神経説、三叉神経血管説の3つがあるが、現在は三叉神経血管説が有力
- 睡眠不足と片頭痛の慢性化は相互に関連している
- 様々な治療薬の副作用として頭痛が起こることもある
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